• テキストサイズ

[進撃]Crush on you[R18]

第2章 忘れじの記憶


【Scene1】Love me do!


『いやあああっ!』

ライナー達が姿を消した日からまだ間もない頃。

真夜中のリヴァイ班兵舎に響いたのは、他の誰でもなく私の悲鳴であった。

「そんなに嫌がることねえだろうが……!」

『嫌がってるんじゃなくてビックリしたんですよ!』

消えかけた蝋燭の灯りに照らされるのは布団に包まって言い合う男女の姿。

言うまでもなく片方は私で、
もう一人はリヴァイ兵長だ。

『兵長、あなたって人は……夜這いはやめて下さいって何度言ったら分かるんですか!』

「仕方ねえだろ。夜中になるとお前が恋しくなるんだよ」

ジャンと半強制的に別れさせられた私は、兵長の宣言通り愛されまくりの日々を送っていた。

その強烈なアプローチの数々に絆されつつあった、そんなある日のワンシーンである。

『恋しいからって半裸でベッドに潜り込んで来ないで下さいよ!』

「いいだろ。どうせ脱ぐんだから」

『そういう問題じゃありません!』

「じゃあ何だ……ちゃんとドアをノックして抱かせてくれと頼めばお前は了承してくれるのか?」

『そ……っそういう問題でもありません……!』

兵長のストレートな物言いに顔を赤らめていると、彼の冷えた指先が火照った頬に触れた。

「そうやって可愛い反応をするから……余計に意地悪してやりたくなるんだよ」

『な……っ!』

「ほら。また赤くなった」

『赤くなってませんよ!』

「はいはい」

兵長は少し呆れた風に言ってみせると、脱ぎ捨ててあったシャツを羽織って部屋を出て行こうとする。

「その顔が見れただけで充分に満たされた……ってことにしといてやる」

今日はな。

振り返りざまにそう付け足した兵長の目元には優しい笑みが浮かんでいた。

『……ずるい人』

いとも簡単に私を捨て兵長に鞍替えした馬面ビッチこと元彼ジャン。

悔しいけど今なら彼の気持ちが分からなくもない……そんな事を思いつつ、私は悶々とした頭で“ヨヴァイ兵長”の笑顔をスケッチブックに描き殴るのであった。
/ 16ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp