第23章 思い描く未来

ーーーーー回想終了ーーーーー

竜騎士「・・・・・・・・」

竜王「・・・そうか・・・そんなことがあったのか・・・」

竜騎士「・・・なあ、俺のやったことは正しかったのか？」

竜王「・・・・・・・・」

竜騎士「たしかに俺は人間を憎んだ・・・ロトの名にかこつけて持ち上げてあとは放置の人間にうんざりした・・・」

竜騎士「だが・・・子供を泣かせる為に戦っているわけじゃない・・・」

竜王「・・・・・・・」

竜王「竜騎士よ・・・かつてはわしもそなたと同じことを考えた・・・」

竜王「人間と魔物・・・これらが全面戦争を引き起こせば間違いなく両者の幼き子がその悲劇を味わうことになると・・・」

竜王「しかしながら・・・我等から歩みよろうとしても人間は根絶やしにすることを止めない・・・それでいくつもの種族が滅んだ・・・」

竜騎士「・・・・・・・・」

竜王「これはそなたが生まれるずっと昔の話だ・・・」

竜王「ならどうすれば世界を救えるか？・・・わしは考えた・・・」

竜王「そしてわしの結論はこうだ・・・・」

竜王「人間が魔族の虐殺を止めないのであればわしがこの世界を支配するしかないと・・・」

竜王「竜騎士よ・・・賛同してくれとは言わない・・・ただ、辛抱してくれまいか？」

竜騎士「・・・・・・・・・」

竜王「この世界を支配すれば争いごとはなくなり平和な世が訪れる・・・」

竜王「それでもわしのやり方が気に食わないと言うのであればそのときはわしを切り捨てるとよい」

竜騎士「・・・・・あのとき心変わりした時点で俺の決意は決まってるんだ・・・今さら変ったりしないよ」

竜王「・・・・すまない」

ﾊﾞｼﾊﾞｼ

勇者は自分の顔を叩いた

竜騎士「さて！らしくない事して悪かったな！もう大丈夫だ、城へ帰ろうぜ！」

竜王「ああ・・・帰ろう・・・我等の城へ」

竜騎士「引き上げだ！！全員城へ帰還するぞ！！」

魔物達「ぐるあああああああああああ！！おおおおおおおおおお！！」