• テキストサイズ

るろうに剣心【東京編】

第16章 るろうに剣心【東京編】 最終話




私は、夢のせいで起き上がることができず
朝ご飯を持ってきた緋村さんの顔も見たくなくて
引き返してしまった
あぁ、悪いことをしてしまった
八つ当たりみたいなもんだよね、これ
最悪だ、本当

お昼頃、私は昼食の準備をしようと部屋の外へと出る
廊下を歩いていると、庭から声が聞こえて、そこへ行ってみると、緋村さんたちと左之助さんがいた

どうやら今夜、左之助さんの旧友、月岡津南さんとの再会祝いをするらしい
お金は左之助さんがどうにかするらしい
私はそれを遠目から見ていた

「お、真愛じゃねえか。随分遅い目覚めじゃねえか」
『……ちょっと体調がすぐれなくて』
「無理すんあよ。なんだったら今日は普通に寝てても構わねェぜ」
『いえ、今はもう平気なので参加しますよ。月岡さんにも会ってみたいし』
「そうかい……」

にこりと笑う左之助さん
私はその笑みに違和感を覚えた
なんだろう、この違和感

声をかけようと思ったが、それはできなかった
背中を向けて道場を後にするその姿を、見ていることしかできなかった

なんか、今日の左之助さんおかしい
いつもなら私の顔を見た時、髪の毛をわしゃわしゃするのに今日はされてないし、何より目が合わなかった気がする
いや、目は合っていた
でも、私の目を通して遥か遠くの何かを見つめているような、そんな感じ
なんだろう、これ
不安……なのかな
でも、一体何に対しての?

「真愛殿、体調はもう大丈夫でござるか?」

緋村さんの声に我に返り、うなづく
昼食は既に緋村さんが作っていたらしく、私はお礼を言ってそれを食べた

/ 101ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp