• テキストサイズ

るろうに剣心【東京編】

第9章 剣心組vs御庭番衆




弥彦君の様子は相変わらずで、むしろ悪化しているようにも見えた
緋村さんは刀槍傷や骨折の処置経験はあるが、解毒はないという
その時、恵さんが動いた

弥彦君の額に手を置き

「曼荼羅葉の毒!」

曼荼羅葉?
チョウセンアサガオのこと?
だとしたら、早くしないと弥彦君は、死んじゃう恐れがある

恵さんは、薫さんと緋村さん、そして相楽さんに指示を出す
三人は、急いで指示された物を準備する

「あなたは、剣さんともう一人の手当てに回って」
『わ、わかりました』

私は部屋に戻り、必要な薬品を準備する
しばらくすれば、医者が来て弥彦君の治療に当たる
その間に私は、緋村さんと相楽さんの手当てをした
緋村さんは殴られた以外無傷なので、絆創膏を貼るだけで終わった
相楽さんは、右足の火傷以外は、軽い火傷なため、軽く氷で冷やした後、包帯で巻いた
重い火傷を扱ったことがないので、私はしばらく彼に氷で冷やして指示をした

『あとで、あのお医者さんに診てもらってください。……なんか、中途半端でごめんなさい』
「いや、ここまでしてくれただけでありがたいぜ。じゃあ、ちょっくら弥彦のところにでも行くかな」

そう言って彼は部屋を出て行った
私もまた部屋を出て、恵さんを捜した
お礼を言わないと

家の中にはいなかったので、外を捜したらビンゴだった
どこかに行くのだろうか
私は走って彼女の後を追う

『恵さん!』
「あら、どうしたの?」
『お礼が言いたくて……弥彦君を助けてくれてありがとうございました』
「…礼を言われる程のものじゃないわよ。癋見は私を狙ってたんだしね」
「いやいや。それでも礼を言うでござるよ」

突然聞こえた緋村さんの声に、私たちは驚いた
いきなり現れないで
心臓に悪い

『お、驚かさないでください』
「あはは。それはすまないでござる。で、恵殿。どこへ行くつもりでござるか」

恵さんは、東京を出るとそう言った
追手も無いだろうから、と
それに対して緋村さんは言った

/ 101ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp