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隻眼男と白兎

第4章 身だしなみチェックは良い女の秘訣である


鬼兵隊幹部であるまた子ちゃんの朝は早かった。


5:00にはアラームが鳴り響き、どたどたと身仕度が始まる。

『ぅうー、また子ちゃん?』

早起きギライな完全夜行性の私は、まだ頭半分以上寝ながらまた子ちゃんの気配がする方へよろけながら向かう。

「あ、ごめん。起こしちゃったっスか?」

また子ちゃんが長い金髪をドライヤーしながら部屋の洗面所からひょいと顔を出す。

「今日は7時から会議なんスよ。チサはまだ寝てて良いっスよ?」

『うぃー』

二時間前には起床とか女の子ってすげぇや。
会議っていったってこの船だろうに、二時間身仕度フルに使うとか

また子ちゃんは女の子の鏡だなぁ…


私はもそもそと芋虫のように布団に潜り込んで再び夢の中………

ブォォォォォォ(多分ドライヤー)

カラン、コロン、、ズシャアアア(あ、また子ちゃんが洗面所の化粧品とか落とした)

ドタドタ(また子ちゃんの足音だな)

「ぁあ!上手くできないっスー!」(ぁあ、寝癖酷かったもんな…)

ゴツンッ「いっ…!!」(タンスの角に小指…痛いやーつ)

ドタドタドタ……


って……


寝れるかァアアアア!!!


完全に頭が覚醒してしまった。


見れば時計はまだ6時前。

とんだ早起さんだ。


とりあえず起きてしまったからには仕方ない。

私は貸してもらった布団を綺麗に畳むことにした。


『また子ちゃーん!借りた服どーすればいい?』

「わっ!ホントごめん!うるさかったスね。
同じ服ってのもまずいし、チサの服がもらえるまで私の服を着るといいっス!」

優しいなぁまた子ちゃん。

でも。

また子ちゃんの服ほとんど露出激しいんだよォオオオオ!

また子ちゃんみたいなボンッキュッボンなら言いけど

私はペタッペタッボン!なんだよォオオオオオ!!


そんな文句は胸の奥にしまい、とりあえず露出少なめの着物を取り出す。

それでもノースリーブのミニ丈着物が限度だった。


着物の着付けなんかわかんないから浴衣風に着こなしてみる。


「着替えたっスか?
…なんか珍しい帯の結び方っスねぇ…」

『最先端』

(^ω^;)

(;^ω^)


個性があるということで、私のこの着こなしファッションは無事また子ちゃんおっけーをもらうことに成功しました。

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