第9章 仲間への罵声、私の名は…
「私は鬼姫。生まれる前からこうなることに決まっていた…。」
いま、ひとを無惨に殺してしまったのは、
自我がなかったとはいえ、ほんとうのことだ。
ほんとうに化け物だ。
「こんな人に嫌われることになる運命なんて、そんなふうに生まれた私は死にたかった!
私のせいでまわりのひとが死んでいくのを見るのがいやだった!
私は化け物。それでいいよ。
でも、こんな私と仲良くしてくれて、
愛してくれて、家族だと、仲間だと言ってくれる人がいる。
こんな私をそんなふうに言ってくれるひとたちを化け物と呼ぶのは……」