• テキストサイズ

【黒バス】透明な君に恋してる

第7章 影は静かに見え隠れ



「それとも、赤司君に送られたかったですか?」


 花火が上がる音がした。黒子は振り返り、顔を上げ花火を眺めては「綺麗だなぁ……」と呟いた。


「そんなこと……っ! 思ったり、してないよ」

「……南雲さん?」

「敦君に送られたいとか、征十郎に送られたいとか……そんな失礼なこと思うわけないじゃん!」


 そういうことじゃなくて、私はただ……。


「だって、私は送るってことは、皆と花火が見れないってことなんだよ!?」


 黒子が、どれだけバスケが好きとかバスケ部のメンバーを好きだとか、ある程度はわかっていたつもりだったから。だからこそ、思うわけで。


「なんだ……そんなことですか」


 黒子がくすくすと笑う声が聞こえてくる。何がおかしいんだ、結構真面目に考えていたのに。真剣に、考えていたのに。

/ 123ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp