第1章 夏祭り/H×H&ケロロ軍曹
宇宙に漂う一隻の宇宙船があった
「これは緊急事態であります!」
緑のケロン人ケロロは立ち上がって大声で叫んだ
「うるさいぞケロロ…たかがエンジントラブルが起きただけだろ…」
赤のケロン人ギロロは銃を磨きながらそう言った
「たかが……たかが…だと…」
ケロロは力を溜めた
「こちとら暇でしょうがないんじゃぁぁぁぁぁ」
宇宙船内全体に聞こえるほどの大声を出した
(軍曹さんうるさいですぅ)
大好きなお菓子を食べながら黒のケロン人タママは軽蔑の眼差しでケロロを見た
「隊長殿落ち着くでござる…」
水色のケロン人ドロロは焦りながらケロロを落ち着かせようとした
「何が悲しくて宇宙に漂っているでありますか!…ポコペンの季節は夏であります!」
「貴様が報告書に余計なことを書いたせいだろ!」
ケロロは毎回報告書を上層部に出しているのだが今回のは何かまずかったらしく故郷ケロン星に召集されたのだった
そして今その帰りである
プシューと自動ドアが開いた
「クークック…後もう少し待てば自動で直るぜぇ」
陰湿な笑い声を出しながら来たのは黄のケロン人クルルだ
「もう少しってどのぐらいっすか?」
ケロロが恐る恐る聞いた
「まぁざっと4時間くらいだろうぜ……クックックー」
「4時間!?我輩そんなに待ってられないであります!」
ケロロは思いっきりパネルをたたいた
叩いた所にドクロマークの描かれたスイッチがあった
「…あ」
今から緊急時脱出用ガス噴射を行います
乗組員の方は至急席にお座りください
「貴様という奴は!」
「何してるんですか軍曹さん!?」
全員はドタバタと自分の席に着いた
発射5秒前
(やってしまったものは仕方ないであります…あれ?シートベルトが機能しない…あれれおかしいなぁ)
ケロロの額からは冷や汗が止まらなかった
発射します
「ゲ〜ロォォォォォォォ」
急発進した宇宙船から叫び声が聞こえそして宇宙の果てに消えていった