第7章 受け入れること
リタ「貧血…みたい…で、す」
ヨル「…学校休む 待ってろ」
リタ「ふ、ふぇ??」
といってお兄ちゃんは学校を休んでくれた
…ヴァンパイアでも優しいところは
変わらないのに-
捨て子の僕を受け入れてくれたのに
なんで僕は拒絶したままなんだろう
リタ「お兄、ちゃん…僕、う…れ…る」
ヨル「え??」
リタ「お兄ちゃんを、受け入れる、よ」
ヨル「はぁ?!っ、おま、いきなりなに、を?!」
リタ「っ…」
やばい、しゃべったら苦しくなってきた…
ヨル「苦しいんだよな?!血がたりない…、おいリタ、俺の血を飲め」
リタ「?!」
えぇ?!
確かに、貧血は治るかもしれないけど…
血液型同じだけど…
ヴァンパイアの血を飲んだらなにか
おきるんじゃ…
リタ「っ」
ヨル「辛いんだろ…?」
そしてお兄ちゃんはヴァンパイアの
姿へと化し、自分の八重歯で
動脈に傷をつけた
そこからしたたりおちる血
お兄ちゃんの-血
ヨル「さぁ…!!」
リタ「…う…っ」
そして兄は悲しそうな顔をした
ヨル「本当は受け入れられないんだろ…?無理すんなよ…」
ちがう、ちがう…
確かに、そうだった
お兄ちゃんの言うとおり、だよ
でも、今すごくお兄ちゃんが欲しい
わからないけど、お兄ちゃんが―
受け入れなきゃ
受け入れなきゃ
グイッ
ヨル「え、リタ?!」
リタ「ん…」チュウ
ヨル「っ!!」
リタ「ん、むぅ…」
これがお兄ちゃんの味
僕は体の中に何かが混ざっていくのを
感じた
リタ「む、んぅ…」
たりない
たりない
これが受け入れること―なのかな