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遺書 今日だけのさようなら

第2章 2枚目




一般職のOLは、案外大変です。

周りはみんな幼いです。



まるで中高生みたい。


仕事はほぼ雑用ですが、それに関しては文句はありません。



「えっと・・・平井さんだっけ?これ中身全部コピーしといて。」
「平野です。わかりました。」
重たい資料のファイルを私に渡してきた煙草臭いこの上司は
私の名前すら覚えていないようです。

「平野ちゃ~ん、今日合コン行かない?」
「あと1人足りないの!お願い!!」
「どうせ彼氏いないんだし、いいでしょ?」

「・・・ごめんなさい。今日は先約が。」

「何?私達と合コンは嫌なの?」
「来なさいよ。暇でしょ?」

いつも遊ぶことしか考えてないようなこの娘たちは
私をいつも都合のいい道具にしか見てません。
ちょっと断ると手のひらを返したような態度をとります。


お昼休憩すら、休むことはできません。
誰の仕業か知らないけれど、
デスクの上に置いていた弁当には画鋲が入れられてました。

高校生の頃も、似たようなことは何度かあったけれど、
大人になってまであるとは思ってもみませんでした。


真理が昨日の晩、頑張って作ってくれた弁当を
ゴミ箱に捨ててしまった。

ごめんなさい。


でも、これもいつもの日常なのです。


特に変わったことはありませんでした。




ただ疲れただけだったのです。






だから、ここにさようならは告げなかった。








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