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『テニプリ』夢小説

第8章 六角☆天根 ヒカル 編


そんな不毛な日々を過ごしていた。



不毛な……俺自身がいいと思っているからいいよな?




ただ……週末のこの日は、俺は衝撃を受けざるを得なかった。



道路向かいでいるのは、サエさんと……見間違える筈のない草野のツーショット。



学校では、そんなに気にしていなかった。二人が二人っきりで一緒にいることがなかったから。



でも、知らなかっただけで……水面下では二人の間に何か進展があって……。



いたたまれなくなった。くるりと向きを変えて歩き出した。



見たくなかった…草野が、二人が幸せならいいと思っていたが…そんなわけあるはずない!




誰かの声が聞こえた気がした。



公園に差し掛かり、ベンチに座り込んだ。



天根『何やってんだ…応援するって……。』



?『何を応援するの?』



見上げると…息を切らした草野がいた。



天根『どうして…。』



草野『見掛けたから声をかけたのに、無視したでしょ?』



さっきの声は、草野の……。



天根『あ、嫌……二人の邪魔をしたら…。』



草野『変な誤解をしないっ!!』



天根『えっ…しかし草野はサエさんのことを…。』



草野『好きだったよ。』



天根『フラれたのか?』



草野『違う!そうじゃないっ!!仕方無いじゃない…。今は、気になる人が変わったんだから。』



天根『えっ…。』



草野『天根くんって鈍い?気にならない相手を追いかけてまで声をかけたりしないんだからね!』



天根『なっ!?……あ、ありがとな、草野。』



草野『も、もうっ!このタイミングでお礼なんか言われたら…何も言えなくなるじゃない…。』



天根『…好きだったんだ。草野のこと……ずっと、好きだった。』



草野『私だって……好きだよ。』




天野『そうか…ありがとな。』



草野『みんな気付いてて見守ってくれてたんだよ。天根くん…ありがと。あんな優しい人たちと出会わせてくれて。』



天根『後で、みんなに礼を言っておかないとな。』



みんなのおかげで、俺は気持ちを受け取って貰えることが出来た。


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