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『テニプリ』夢小説

第1章 立海☆仁王 雅治 編


仁王『榊、起きろ。』

妖精の目が見開かれた。


俺の存在に気付くと、羞恥からか顔を赤くした妖精。

名前は噂から知っていたが……。


仁王『前にも言ったが、少し無防備過ぎないか?今につけこまれることになるぜよ。』


俺の言葉に思案しているようだが、どうやら半年前の同じシチュエーションを思い出したようだ。


榊『すみません……。』


反論出来ないと思ったようで、明白にションボリしている。


俺は、また頭を撫でた。


仁王『そうションボリしなさんな。』


俺は、もう一つの転た寝スポットを教えた。


仁王『そこなら安心じゃ。俺くらいしか現れないからのう。』


榊『でも、貴重な場所を……。』



仁王『構わん。俺も他人の夜更かしを責められる立場じゃない。だが、周りには用心しんしゃい。お前さんは、女なんじゃからのう。』


この時になって、妖精は笑みを見せてくれた。確かに、この表情を見せられたら大抵の男は靡くだろう。


本人にその気が無くても……。


それに、さっきのように無防備に俺の腕の中に収まったままのあのシチュエーション……また、味わいたいと思ってしまっている自分がいる。


しかし、妖精には……【蒼】と言う彼氏がいるようじゃ。





バスケ部か……。












仁王『バスケ部か……。』


柳生『バスケ部がどうかしたんですか?』



我に返ると、部活前の時間だった。


仁王『バスケ部に、【蒼】と言う奴はいるか知ってるか?』


口を挟んできたのは、ウチの参謀。



柳『いないはずだが。』


仁王『いない?……余所か?』


柳『どうかしたのか?』


仁王『秘密じゃよ。』


ニヤリと笑い、その話は終わった。
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