• テキストサイズ

君にもう一度~赤と黄色~

第4章 マジック


僕はテーブルにカードを並べて

仕掛けがないことを二人に見せる。

確認が終わると、僕はカードを手に取った。

「じゃぁ・・・櫻井さん
 1枚引いて、覚えてください」

スっとカードを引く櫻井さん。

「覚えたら、好きなとこに
 そのカードを戻してください」

「そしたら、これを大野さんがシャッフルしてください」

大野さんは、しっかりとシャッフルして

僕に渡した。

「いいですか?僕が指を鳴らしたら
 上に櫻井さんの選んだカードが出てきます」

ふたりは、笑顔でじーっとこちらを見つめている。

パチンっ

僕は指を鳴らして、一番上のカードをめくって見せた。

すると、ふたりは驚いた顔をしている。

この顔を見るのを、僕は好きだ。

「すっげー・・・どうやったの?」

「マジックなんですよ?」

「教えてくれないの?」

「教えるわけないじゃないですか」

櫻井さんは、少し口を尖らせ

すぐに、にこっと笑った。

どうしてだろう、その笑顔を見ると胸が

脈を打つ。

とにかく、この変な気持ちを誤魔化すために

口を動かした。

「とりあえず、マジックは終わったんです
 ゲームしましょ?」

「うふ、そうだね。なにする?」

「俺、ババ抜き」

「え・・・」

ふふ、大野さんったら顔にマジデ?

って書いてますよ?

「じゃぁ、やりますか。僕くばりますね」

[このあとのことは、想像つきますよね?]
/ 11ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp