第5章 さらば、もう一人の友よ
<side out>
数日後、ウェンディもヴィアンギルドに慣れてきた頃だった。
ゴーーン、ゴゴーーーン
ゴーーン、ゴゴーーーン
「何!?」
「鐘の音…?」
マグノリア中に鐘の音が響いた。
「この鳴らし方は…!」
「あい!」
「おおっ!」
「まさか!」
『そのまさかだな』
この鐘の鳴る意味を知っている者達はみんな笑みを浮かべた。
「ギルダーツが帰って来たぁ!!」
「あいさー!」
特にナツが一番嬉しそうに叫んだ。
「ギルダーツ?」
「あたしも会った事ないんだけど、妖精の尻尾最強の魔導士なんだって」
「最強って…アギトさんより強いって事ですか!?」
「うーん…アギトは"最恐"だからノーカウントなんだって」
「へー」
「どうでもいいけど、この騒ぎようは何!?」
ギルダーツに会った事が無いウェンディはルーシィに尋ねた。
しかしルーシィも会った事が無い為聞いた話を応える。
そしてみんなの様子を見たら…酒飲むわ騒ぎまくるわえらいことになっていた。
そこへミラと近くにいアギトが応える。
「みんなが騒ぐのも無理無いわ」
「ミラさん、」
「三年振りだもん、帰って来るの」
「三年も!? 何してたんですか!?」
「勿論仕事よ」
『S級クエストの上にSS級クエストってのがあるんだ
その更に上に10年クエストってのがある
10年間誰も達成した者がいないから10年クエスト
ギルダーツはその更に上、100年クエストに行ってたんだよ』
「100年クエスト…100年間誰も達成出来なかった仕事って事…!?」
『そーゆー事』