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進学校の落ちこぼれ女子

第2章 また明日


次の日の放課後。

私は約束通り山本くんの家に呼ばれた。

「お邪魔します」

玄関でなんとなく奥に向かって挨拶する。

「あ、誰もいないよ」

山本くんがにっこり笑う。

「そうなんだ」

ちょっと安心する。いや、心配した方がいいかな?

「俺の部屋行こう」

彼の後ろについて階段を登る。

「どうぞ」

「ありがとう」

彼に促されて部屋に入る。

普通の男の子らしい部屋だけど結構片付いてる。

「綺麗だね。部屋」

「うん。昨日片付けた」

山本くんが笑う。

「はるなちゃんのポスターとか貼らないの?」

彼の好きなアイドルグループの推しの名前をあげて茶化してみる。

「うん。それも昨日剥がした。さやかちゃんが嫉妬するといけないから」

彼が冗談ぽく笑う。

「えーっ? しないよ」

私はちょっと怒ったフリする。

「ふふ…さやかちゃんの方が好きだから」

そう言って彼が微笑む。

私は急に恥ずかしくなって、答えに詰まってしまう。

「とりあえず宿題しようか」

彼に促されて机に座る。

そうだ、勉強しに来たんだ。
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