生きることを選択すること

　やっと更新が出来ました。この章だけ、書くのが難しかったんです。原作者様が、何故、鬼がいなくなった後の日常を描かずに、現代パートへ飛んだのか分かりました。

　描けないのですよ。

　直前まで、生きるか死ぬかで、仲間がどんどん脱落して行き、苦しい状態が続いていたのに、その延長線上で、急にスイッチを切り替えられないのです。かなりぶっ飛んだ設定にしないと。

　ハ〇レンや、ガ〇スリなんかも、命懸けの決戦の後の話は、サラッとしていましたね。

　ただ、この章には好きを詰め込みました。

　鬼とは何か。人は誰しも鬼になり得ること。

　生きている人間は、弱いのだ、と。死後の世界を信じている、仏教徒の人間なら、尚更死の誘惑が強烈な物だと思います。

　生まれ変わって幸せになりたい。愛した人と同じ場所へ行きたい。この先は、そんな思いに打ち勝って、生きることを選んだ人達の姿を描いて行きます。

　散らばっているモノを片っ端から救いたくて、鬼の犠牲者として、名前が明らかになっている和巳さんには、道を示しました。

　この先、不幸に見舞われた人たちを救う、夢主の姿を追っていただければと思います。そして、それから百年後の姿、最期の鬼の末路を。



　余談ですが、こちらのサイトでも、一次創作の「魔法使いの肖像画家」を一部だけ公開します。

　この作品も、人の生死に深く関わった内容ですので、お時間がありましたら、ご覧ください。