作者プロフィール
日記
わたしは重大な嘘をつく【NARUTO】


“心【NARUTO】”の、16章と、17章の間にはいります




翌日のこと。

わたしは一族のことなど何も知らないふりをして、火影様に帰還の報告をしにいった。


ドアをノックして「失礼します」と中にいるであろう火影様に声をかける。
中から入っていいとの声がかかったので、もう一度失礼しますといってから扉を開け、中に入った。

そこでは火影様が一人、机で書類に向かい合い、仕事をしていらっしゃった。

「火影様、#NAME1#です。ただいま帰りました」

控えめに声をかけると、火影様ははじかれたように顔を上げた。

「#NAME1#…お主…」

火影様は小さく呟き、気まずげにわたしから目線をそらす。

きっとうちは一族のことだろう。
旅から帰ってきたら、家族が死んでいたなど、見かけ上はたったの9つである

わたしに言えるはずもない。

まあだからといってわたしから言い出すわけにはいかないが。

「どうかしましたか、火影様」

「いや…お主はもう父母にはあったか?」

きた。

「いえ。これから行こうと思っていたところですが…。何かあったのですか?」

なにかいやな気配を感じ取った、ということを匂わせながら、眉をひそめる。

幸いといっていいのか、緊張から顔はこわばっているため、それらしく見えているだろう。


これからわたしは嘘をつく。
大きくて重要な嘘をつくのだ。

緊張で手に汗がにじんだ。

火影様の方もどうやら緊張しているのか、心なしか顔がこわばっているように見える。

「これから話すことはお主にとって、重いことになるじゃろう。幼いお主にこの事実はちと酷じゃろうが・・・」

「かまいません」

「そうか」

火影様は一つ息を吐いた。

「お主の義理の父と母である二人が亡くなった。うちはの者も全員皆殺しにされた」

「っ!」

わたしは息をのむ。

わたしは正直言って演技はではない。
演技とか無理だ。涙とかはでない。

だからわたしは“人前で泣かない子”になるのだ。

ここは少し冷静な風を装って、火影様の部屋を出たら、うずくまる。
そして少し鼻をすする。
わたしにできる嘘はこれが限度だ。

さあ、頑張れわたし。

「そう、ですか」

俯きながら、そういったわたしに火影様は何も言わない。


否、言えないのかもしれない。


「あの…」

「どうしたのだ」

「これからわたしはどうなるのでしょうか?」

わたしが泣きもせず、今後のことを尋ねると、火影様は面食らったようにその細くしわの寄った目を見開いた。

そして戸惑いながらわたしの質問に答えを返す。

「実はうちはの中に、一人だけ生き残った者がおる」

「それは・・誰なのですか?」

「うちはサスケ。お主の義理の弟じゃ」

火影様のその答えに少しだけ安堵する。
正直原作通りにことが進んでいるか不安だったのだ。

「そしてお主は、これから一人で暮らすか、サスケと一緒に暮らしてもらうことになるじゃろうが・・・お主はどうしたい?」

気遣うような声に、嘘をつくことへの罪悪感が増長し、心臓が少し痛む。
しかし心臓が痛んでも、わたしの答えはかわらない。

「サスケと、暮らしたい、です」

目線をそらしながら答えたそれは、なかなかに良い出来であったと自負している。



————サクシャ———
のせわすれていたこれ。
なんか凄く今更感。
いーんですよ別に。だって物語に支障ないし。
はっはっは。

え?あいかわらず駄作者?

知ってますw


[関連ジャンル] 二次元  [作成日] 2016-05-29 16:27:45

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