作者プロフィール
日記
Century grand voleur de〈ルパン三世〉

「Voilà longtemps. Le royaume de Dieu qui m'a aime . Japon .」
Mardi 29 Décembre(12月29日 火曜日)

【 Mois je serai facturé un empereur trésor amour quand qui illumine le trésor de Dieu pour point culminant . -Arsène Lupin III- 】
(黄金の星が神の宝を輝かす時、神の末裔の愛する宝を頂戴しに参りましょう。 -ルパン三世- )


ここへ来るのも何時ぶりかね。なぁ、美智子様よぉ。
さすがは神の国ってか?気分が違うね。まぁ、今の日本は廃れかけちまってるがな。

「おいルパン。今度は何を盗むつもりだ?」
「秘密だぁな。」
次元は呆れたように煙草の煙を吐いた。五右衛門は相変わらずだ。

「アハハハ!そんな顔すんなって!こういうのは黙ってた方が期待値上がるだろう?」
「けっ。オメェが何盗もうが構わねぇがよ、下手な真似すんじゃねぇぞ。この国は他とは違えんだろう?」
「まぁな。馬鹿はしねぇさ。」
「どうだかな。」

さぁて、今回はどんな手を使うかね。この国はちょこぉっとバリアが硬ぇんだよなぁ。

次元はいつもの通り煙草を咥えて新聞を開く。
おぉっと、その表情は…ちぇっ。もう記事になってんのか。早えなぁw

「おい!ルパン!こらぁ本当か⁉︎」
新聞の一面を示して言った。
「本当さ?」
「御主、正気か。今回ばかりは、辞めておけ。」
「言ってくれるねぇ。」
「あまり日本を甘く見るではないぞ。」
「そうだぜ、ルパン。」

まぁそうだよな…

「安心しろ。今回ばかりはちぃと危険すぎる。お前たちにゃ迷惑かけねぇ。約束する。」

そう言って俺は1人出て行った。


-------------


「とうとう、迎えに来るというのですね。」

「皇后陛下!ここは危険です!直ちに避難をお願いします!」
SPが息を荒げて私に言う。
「いいえ。あの方は何も盗めはしませんよ。」
「しかし…」
「いいから。お行きなさい。あの方は、どんなに逃げかくれしても必ず、私の前に現れます。」
「しか、し…」

SPが倒れる。おそらく、飲み物か何かに睡眠薬でも混ぜられたのでしょう。
ほら、もういらした。

「ね。そうでしょう?怪盗さん。」

「お約束通り参りました。皇后陛下。」
「本日は何を盗みにいらしたのですか?」
「何も盗みはしませんよ。」
「あら。怪盗が何も盗まなくて良いのですか?」
「たまには良いんですよ。それから、お誕生日おめでとうございます。遅くなっちまってすいません。」
「えぇ。ありがとう。」

静かな沈黙。あぁ。この人は俺が何しに来たのか、もう分かってるんだろうな。

『貴方のお名前をお聞かせください。』
『名乗るほどの名じゃあ、ありませんよ。』
まだ1人でがむしゃらにやってた頃。この人は、見つかった俺を匿ってくれた。歳を重ねても、美しさだけは何も変わちゃいない。天皇陛下の妻になっても。

「人から頂く時は、必ずお礼に何かを与えるものです。」
「覚えていたんですね。」
「えぇ。当たり前ですよ。私は未熟でした。何か盗む代わりに与えていては怪盗ではありませんのにね。」
「それは違いますよ。」

あの時、この人から頂いた言葉。それを受けて、俺が今本当に心から言える事。

「ただ盗むだけではその辺の安い泥棒と同じだ。盗む事で物じゃない何かを与えるから怪盗なんだ。そう、思いませんか。」

静かに微笑む。否定でも肯定でもない。ただ、俺の言葉を受け入れている。

「随分と大物になりましたね。」
「貴女こそ。皇后陛下。」
「お仲間を大切になさって下さいね。」
「貴女は、俺達のような存在を否定しないのですね。」

少し考えてから彼女は答えた。

「もちろん人の物を取るのは良い事では無いと思いますが、この世界には必要な存在なのです。必要でなければ、存在しない。全ての事はこの世界においてなくてはならない事なのです。例えそれが誰かにとって不幸な事だとしても。」
「貴女には敵いませんよ。」

静かな空間。だけど心地が良い。これがこの人の力なんだろうな。

『ルパァーン‼︎‼︎何処ダァぁぁぁぁぁ‼︎皇后陛下に手ぇ出すたぁ良い度胸ダァぁぁぁぁぁ‼︎』
何処からか銭形の父つぁんの声が聞こえて来た。

「そろそろお暇させて頂きます。」
窓に手をかける。

「貴方のお名前をお聞かせ下さい。」
「名乗るほどの名じゃあ、ありませんよ。」

東京の眩しい夜空に足を踏み出す。



「アルセーヌ・ルパン三世。また逢う日まで。」




狙った獲物は逃さねえ。
オレは世紀の大怪盗、ルパン三世。

[関連ジャンル] 二次元  [作成日] 2015-12-29 23:45:17

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