山口さんありがとうございます!
おねだりした甲斐があったぜ!
今回は皆さん真面目に書いているみたいなので、迷った挙げ句、いつものシモイのも真面目なのも書きました(笑)
こちらは真面目な方。
折角なので宣伝も兼ねてチョコ夢の音駒で行きます。
主人公は音駒一年生のメシ炊き係です。
身長百四十ちょっとのちっさい子。
デフォルト名出てるので注意。
「髪の明るいキャラ×手」/孤爪研磨
「孤爪先輩って手、綺麗ですよね」
「……そう?」
丁寧におにぎりに添えられた両手を見ながら呟く。
おにぎり――シーチキンと新玉ねぎを自家製マヨネーズで和えた、シーチキンマヨおにぎり――を小さくかじって、孤爪先輩は首を傾げた。
「一応セッターだから。爪磨いたりとか……手入れ、してる」
桜貝のような整えられた爪に、ささくれ一つないすべすべの肌。
自分の手に視線を落とす。
様々な食材を扱うために細かい傷のついた爪に、水仕事で荒れた肌。
……比べるまでもない。
思わず「良いなぁ」と呟けば、孤爪先輩は猫のような目をゆっくり瞬いた。
「……今度、蓮見もやってあげる?」
「え?」
「手入れ」
ぽかんとしていると、「……別に、嫌なら良いけど」と孤爪先輩はすぐに提案を引っ込めてしまおうとした。
「お、お願いします!是非!!」
慌てて頼み込めば、孤爪先輩はほんの少しだけ機嫌良さそうにこっくり頷いた。
「貴女の一推しメンズ×頬」/黒尾鉄朗
「……」
「……」
何故か料理する私の顔を、斜め上からガン見する黒尾先輩。
その目線が私の手元で煮込こまれる、アサリの旨みたっぷりのトマトベースのクラムチャウダーなら納得なのだけれど。
痛いくらい降り注ぐ視線は、どう考えても私の横顔に突き刺さっていた。
私の顔に何かついてるのか。いや、それならニヤニヤ笑いながら揶揄してくるはず。
「蓮見」
「はい?」
ぐるぐる考え込んでいると、不意に名前を呼ばれて反射的に顔を上げる。
むにっ。
「…………」
「おー、やっぱよく伸びる。餅みてー」
私の頬を摘まんでむにーんと伸ばす黒尾先輩。
「……いひゃひんれふけろ」
「え?何?」
「らはら、いひゃいっへ」
「ぶはっ、何言ってのか全然わかんねーわ」
楽しそうな黒尾先輩に暫く頬で遊ばれる。
遊ばれている内に危うくクラムチャウダーを焦がしかけ、先輩の両頬も思いっきりつねってやった。
「最近気になってる彼×唇」/灰羽リエーフ
「いって!」
小さい悲鳴に振り返ると、口元を押さえるリエーフがいた。
「唇切れた……」
「どれ?」
屈むリエーフの頬を両手で挟みんで覗き込めば、かさついた唇の端に血が滲んでいた。
「これは切れるよ。唇カサカサ。リップは?」
「持ってない」
「仕方ないなぁ。はい」
ポケットから出したオレンジのリップを差し出す。リエーフはリップと私を交互に見ると「蓮見が塗って」と宣った。
「だってリップとか塗ったことないし」
「全く……」
ため息をついて、リエーフをしゃがませる。
新鮮な光景だ。
いつもは私が首が痛くなるほど見上げるような身長差。さらさらの銀髪の中に旋毛を見付けて、地味に感動する。
まずはティッシュで丁寧に血を拭う。それからリップを薄い唇の上に乗せて、はみ出さない程度に塗り塗り。
「はい、終わり」
「なんか甘い匂いするのな」
「匂いつきだからね」
「ふーん」と気のない返事をしたと思ったら、腕を掴まれる。
驚く間もなく、リエーフの堀の深い顔が間近に迫った。
薄い唇は、私のリップを乗せて艶めいている。
近付く唇に固まっていると、それは触れる直前でピタリと止まった。
すんすんとリエーフが鼻を鳴らす。
……鼻を鳴らす?
「おんなじ匂いだ。お揃いだな」
悪びれる様子もなくニコニコと無邪気に笑うリエーフ。
私からもリップの匂いがするかどうか、確かめたらしい。
「…………」
出会った時から、思い付きで気の赴くままに行動するリエーフ。突飛な行動に他意がないことは承知済みだ。
こうして紛らわしい行動をされても、今更怒りは湧かない。
しかし、躾はしっかりせねば。
「近い」
銀色の頭にチョップすれば、ゴスッと良い音がした。
遅れて聞こえた「ぐえっ」という蛙が潰れたような悲鳴は、聞こえない振りをした。
「おい、研磨。知ってるか?あいつら付き合ってないんだぜ?」
「リア充爆ぜろ……」
ありがとうございました!
下ホモもとい、いつもの茉莉花編は後日公開致します。
下ホモ読みたい勇気のある女神様は、よろしければそちらもどうぞ!!(笑)
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