山口さん素敵なバトンをいつもありがとうございます!!
そしてコミュ発足おめでとうございます~~!!!
▼「髪色の明るいキャラ × 手」/×日向翔陽
「日向ってさ、髪の毛の色かなり明るいけど、染めてるの?」
私はパックのヨーグルトをズズズッと音を立てながら啜っている日向翔陽に尋ねた。
彼は椅子の後ろ足だけでバランスを取って座っていて、ゆらゆらと揺れている。なんとも危うげなそれに、私はつい小言を言ってしまいそうになる。
「これ? おれのは地毛! ほれみろ、この輝くきゅーてぃくるを」
日向は自らの髪の毛を一束摘んで私に見せるが、彼は元来の癖っ毛だからキューティクルも何もあったもんじゃない。
さわると動物の毛のように柔らかかった。
「じゃあどうしてこんなに明るいのよ。日向の頭が眩しくて、私は黒板なんか見えたもんじゃないわ」
私が文句を言うと、彼は二ヒッと笑った。
「おれ、生まれつき色素薄いんだ。だから、ほら」
日向は存外にスラリとした手を私の手の横にピットリとつけた。
私は外部活だからどうしても肌の色が黒くなりがちだ。対して日向は色素が薄い上に中部活。
彼の手と私のそれは、まるでオセロのようになっていた。
日向が私の左手を白の石で両側から挟む。
ゲームのルールに則って私の手は白くならなきゃいけないのに、黒の石は赤く染まってしまっている。
▼「貴女の一推しメンズ × 頬」/×岩泉一
たこ焼きって、作れるか? お前。
唐突に岩泉が聞いてきた。
たこ焼きとは、大阪で有名なあれだろうか。
「作れるよ。生地作って、タコ用意して、紅しょうがとネギと――」
「あー、違う違う。そのたこ焼きじゃなくてだな……」
岩泉は少し考える素振りを見せた後、指でオーケーサインを作った。
「これを、こうする奴だ」
そのまま右手は彼の右頬にオン。
正直、約180cmのゴツイ男がやる仕草ではない。私はたまらず吹き出してしまった。
「なっ、笑ってんじゃねえよ! こっちは真剣なんだ。」
そう言う岩泉の頬には、たこ焼きの"た"の字もできていなかった。彼は顔に贅肉がないらしい。羨ましい。
私が彼に習って頬肉を摘むと、岩泉は目を輝かせた。
「……なあ、触っていいか?」
「――どうぞ?」
私が許可を出すと、岩泉は震える手で私のたこ焼きをぷにっと触った。感触が良かったのか、何度も何度も突かれる。
そのうちに皮膚が赤くなってしまって――たこ焼きが完成したらしい。
「お、紅しょうがが乗っかったな」
岩泉が目を細めて笑うから、私は彼のために左側にもたこ焼きを作ることになる。
▼「最近気になってる彼 × 唇」/×牛島若利
笑った顔が怖い、と評判の牛島若利の唇はいつもぷるんと艶めいている。
なぜだ、男のくせに!
私は彼のぷるるるんとグミのように柔らかそうな唇を見つめながら、いつもお弁当を食す。心なしか白米が甘く感じた。
「お前は、俺の口元を見ながらじゃないと食事ができないのか。」
牛島は呆れたような声を出した。
ハンバーグを咀嚼する姿でさえ、どこかセクシーだ。
「なんていうかさあ、世の中不公平だと思わない? 私は楽器を吹いているせいでDHCのたっかいリップクリーム使ってるのに、あんたみたいなプルプルリップにならないんだけど」
ピッと箸で彼の唇を指すと、行儀が悪いと手の甲を軽く叩かれた。
自己中プレーヤーなくせに、こういう所には厳しい。
「――唇が薄いのが原因なんじゃないか」
牛島はなおもハンバーグを食べながら言った。
確かに、私の唇は薄い。対して牛島の唇――特に下唇はぽってりとした可愛らしいものだ。
私がガサついた自分の唇を撫でると、つられたように彼も自分の唇をなでた。
ハンバーグソースが口元に付いていることも相まって、なんだか子供みたいだ。
「そういう、あざと可愛いみたいなのやめてよね」
「……意味がわからん」
彼は本当に意味がわからない、というような顔をした。
口にソースついてることを教えてやると、はた、とハンバーグを四等分する手を休め、彼はティッシュで口元を拭いた。
それを先に言えと目で語りかけてくる。
「不公平よね。牛島はぷるぷるの、ぽってりリップだからハンバーグソースもメロメロで貴方の口元に吸い寄せられるってわけだ」
私がバカにしたように言ったから、彼は大きな手の親指と中指をくっつけ、デコピンの体制に入った。
ちょっと明日から忙しくなるので、さっそくバトン回答(?)しちゃいました。
みなさんのSS楽しみにしてます。
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