こんばんは、冒険者さん。
こんな夜更けに出歩くなんて珍しいわね、何か困ったことでも起きたの?
――あら、私?私は急に海が見たくなったのよ。
アリゼーは夜の海は暗くて怖いと言うけれど……、あの満天の星空を見ながら見る海はどんな宝石よりも美しいと思うの。
それに、静かな夜って素敵じゃない?
普段は聞けない声が聞こえてくるのよ。普段は聞こえない、小さな小さな彼らの声を聞いていると妙に落ち着くの。
……ってやぁね。何でミンフィリアのことを考えてたって言い当てちゃうの?彼女がエーテルに還ったのは随分昔の話しよ。
それに、今はリーンとして新しい生を全うしてるじゃない。
――頭では納得してるのよ?でもね、静かな夜になったら、一人静かに星空を見上げてた彼女の背中を思い出すのよ。
きっと彼女ね、あの時からハイデリンに呼ばれたんじゃない?だから、いつかは還る運命だったのよ。
……例えそうだとしても、少し寂しく思うのはどうしようもないの。
ねぇ、貴方はエーテルに還らないでね。約束よ?
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