こんにちは、見てくれてありがとうございます。
公開中の小説『捻れた世界で誰と踊る？』の12章・学園長とボドゲ部のホラーが完結しました。

3日間お付き合いくださった方々に心からお礼申し上げます。
それでは、予告通りこの話の補足と解説をしていきます。
以下、ネタバレあり。

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12章『嬖愛ナイトメア！』

この話をザックリ一言で言ってしまうと
『圧倒的な力を持った学園長の掌で生徒たちが踊らされる話』
です。


まずタイトルから解説していきます。

"嬖愛"とは、特別に可愛がり愛すること。
また"ナイトメア"は悪夢。
愛ゆえに何者かが監督生に悪夢を見せる、そんなヤンデレ系ストーリーだとこの時点で分かってしまった方はいると思います。

そして監督生に悪夢を見せたのは誰か？
この答えこそが最大のネタバレでメインテーマになるんですが、まあ学園長です。


〇学園長の目的は？
ラストシーンで学園長がオンボロ寮の鏡を回収していきました。
あれこそが彼の目的です。そして鏡には向かって"ハツカネズミ"くんと呼びかけています。つまりミッキーですね。
4章で監督生はミッキーと会話していますが、この話では仮に、『監督生が元の世界へ帰る方法をミッキーが知っている、或いは彼がカギとなる』という設定で書いています。
なので、愛しい監督生を元の世界へ帰したくない学園長はあの鏡とミッキーが厄介で仕方ないのです。


〇あの幽霊は何者？
監督生を脅かした制服の幽霊を"彼"と呼びます。
NRCには監督生が不思議な体験をする前からそういう類の噂が沢山ありました。そのうちの一つが『オーバーブロットして死んだ生徒が学園内を彷徨う』という話。
中でもオンボロ寮に下宿していた"彼"が来たに違いない、そう学園長が言いました。
ここまでは半分が本当で半分が嘘です。
学園長は"彼"を呼び出し、自身の目的の為に自分の魔力を注ぎ込みました。だから彼は学園長と同じ"黄色い目"をしています。
なので"彼"は七不思議の幽霊であり、また学園長でもあるのです。つまり一連の恐怖体験(墓が動く、図書室から出られない、インクの染みなど)は学園長の仕業です。
イデアの言った『君のことが好きみたい』も彼ではなくて学園長が、ということです。


〇鏡を回収する為にわざと不吉なものだと刷り込んだ
学園長としてはアズールとイデアを派遣することで『鏡は監督生を脅かす忌まわしいものだ』と思い込ませ、排除したかったのです。
その為"彼"を使って鏡の中に出現させたり、ブロットのインクでメッセージを書いてみたり。彼らが『こんな鏡捨てよう』と思うように仕向けました。


〇ディア・クロウリーの魔法
架空の七不思議、『ナイトメア・ビフォア・ドーン』はとどのつまり学園長の集団幻覚魔法です。
イデアの推測通り、彼は生徒たちが気づいていないだけであらゆる場面で魔法を使っているということです。
実力のある魔法士たちが集うナイトレイブンカレッジですが、やはり大人でしかも学園を統べるクロウリーには絶対に敵わないんです。
あれほど優秀なアズールでも、最後の最後にやっと勘づいたという具合ですから。
そしてイデアとアズールが謎の高熱に侵されなかったのも、学園長にとって有益な動き、つまり鏡を排除するのに必要な人材だったからです。


〇愛しい我が君
いっちばん最初のエピソードで『ああ愛しい我が君！』って学園長が言いますよね。
あの我が君=監督生っていうムリヤリこじつけ設定です。
つまり趣味です。



◆まとめると◆

"監督生を元の世界へ帰らせたくない学園長が、彼女にヒントを与えてしまうかも知れない鏡を回収する為生徒たちと実力を使った。それを自分で語っちゃう話"

ということになります。


ホラーというよりサイコっぽくなりました。
因みに海外ホラーをイメージして書きました。日本のホラーって後味悪いしマジで怖いじゃないですか。魔法世界なので現実味がないぶんそこまで怖くなかったんじゃないかなぁと思います。
楽しんで頂けてたら光栄です☺️


以上、12章の補足と解説でした！
ボドゲ部と監督生が仲良いの個人的に可愛くて好きです。

ではまたお会いしましょう！
作者より愛をこめて❤︎