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日記
もう一度、ここから

連絡を取れない日々が続いて早何年

このまま会わない会えないと

そう思って過ごしてきた

きっかけってどこで転がってるかわかんないね

私と貴方をよく知る人が

ふらりと私の前に現れて

貴方の現状を聞かされた

体調不良なんてもんじゃない

事故に遭ったと聞かされたとき

心臓がドクンと音を立てた

嫌な汗も伝った

生きていてと願うばかりで

あとは何もしてあげられなかった


そんな気がかりを残されたまま何日か過ぎて

貴方は昔の面影を残したまま

私に声をかけてきた

「本当に居た」と。


あぁ

普段からもっとメイクの勉強しとけば良かった

ほとんどすっぴんの乱れた髪で振り向いた私に

一言、ぽつりと言った


こんなことある?

生きていないかもしれないと聞かされていたのに

今、わたしの目の前にいて

変わらない煙草の香りをまとって

そこに立ってる

あまりの驚きに

正直なんて言葉を返したのか覚えていない


少し話して身体を気遣って

もうそろそろ、という時に

「番号変わってないから」

…また連絡取っていいの?

好きだけど好きになっちゃいけない相手だからと

遠ざけていたのに

何年も止まっていた心が

少しだけまた動き出した

声が聞ける それだけで

姿が見える それだけで

人目もはばからず

大泣きしてしまったよ


嬉しかったんだ本当に

このまま会わない会えないと

そう思って過ごしてきた

貴方に声をかけてもらうまでは





[関連ジャンル] 完全創作  [作成日] 2020-04-23 23:23:41

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