作者プロフィール
日記
きっと一生大切な人の話

ここじゃないと話せないと思い書いてます、どうもよしいです。
今日話すのは浮気とか不倫とか、私の薄汚い話です。
綺麗事言ってるとは思いますが、聞いてみたい人は下記をお読みください。






私は学生の頃、3股しておりました。
当時彼氏がいたのですが、他に2人告白してくれた方がいまして・・・悩んだ私は「真剣に考えたいから3股します」と宣言。3人了承のもとそれぞれとデートしました。
2ヶ月ほど悩んで、結果選んだのが今の旦那です。

そして今日の話は、その時の彼氏でも旦那でもない、もう1人の方について。

その方、ここでは「先輩」としておきますが、先輩は告白してくれたずーっと前から私のことを好きでいてくれました。
先輩は、普通なら余計なお世話と反発してしまいそうなアドバイスも、不思議と心にスッと届く言葉でくださる方で・・・他にはない魅力を持った方でした。
しかし私は先輩の強い気持ちを知っていながら、ずーっと浮気相手としか扱ってきておりませんでした。
先輩は自立していないと言うか・・・周囲からすると「なんでそんな人?」と言われるような方だったんです。
旦那は当時からしっかり者で、私の男性へのミソジニー的な価値観をぶち壊してくれた存在でした。
私は旦那を選び、浮気なんてしてしまう自分へのケジメとして、先輩と強引にお別れをしました。



そして先日、色々あって先輩と数年ぶりに電話する機会がありました。

先輩はすっかり成長していました。
当時はあたしのせいで引きこもりになったりしていたのに、今では立派に働き、見た目も垢抜け、自信に満ちた喋り方になっていました。
「色々苦しかったけど、長い間人生を見つめ直して、自分の核が出来上がった」と。
人生の再スタートを踏み出した先輩の姿に、ずーっと罪悪感を抱えていた私は泣いてしまいました。

安心した私は都合のいいことに、先輩に夫婦関係の悩みを相談しました。
先輩は嫌な顔一つせず真剣に考え、私より数段深いところまで考えた、目からウロコな意見を述べてくださいました。
成長はしていても根っこは変わってない先輩のそういう一面に懐かしさを覚えつつ、私はふと考えてしまいました。

あぁ、あの時この人を選んでいたらどうなっていたんだろう。
あんなに私のことを思ってくれた人は、今も昔も先輩以外いないのに。

「私は不倫反対派ですが、お会いしたいです」
厚顔無恥なお願いに対して、先輩は困った笑いをして
「会ってしまうと、また僕は後先考えない衝動的な行動に出てしまうかもしれない。だから適切な距離でいる方がいい。僕も不倫はいけないと思う」
悩みとかあったら頼ってくれていいよ。僕の出来る限りで答えるから。
そう言って、私達は半ば強引に線引きをして、電話を切りました。



旦那のことはとても愛しています。
趣味嗜好や価値観がぴったり合い、私のことを1人の人間として尊重してくれる。家族になったことによる阿吽の呼吸もあり、もうこの人以外とは生活できないと思います。喧嘩もしますが不満はなく、旦那と付き合ったことによって私は「人生って幸せなものなんだ」と知ることが出来ました。
ただ、「かけがえのない人」という言葉は、今も昔も先輩にぴったりくる言葉だと、私は感じています。
例えるなら、旦那は破れ鍋に綴じ蓋、先輩は破れ鍋にパテで穴埋めしてくれるような、そんな感じ。

多分、今の私と先輩なら、付き合って結婚して幸せな家庭を築くことが出来ると思います。
しかしあの時先輩を選んでいたら、共依存でグズグズな生活になっていたと思います。
私は先輩に何も与えられない。一時の楽しみは与えられても、成長はさせられない。強制的にお別れしたからこそ、先輩は成長出来たんです。
私は私で、旦那に心を満たしてもらったからこそ、この人の隣にいて恥じないような人間になろう、頑張ろうと自然に思えるようになりました。
あの頃の私と先輩は、付き合うべきではなかったんです。
そして今の私達は、たとえどうしようもなく惹かれあったとしても、付き合うことは出来ないのです。

タイミングとは不思議なものです。
多分こういうのは恋愛だけのことではなく、受験とか就職とか、友情とかでもあると思います。
「あの頃のあなたとは良好な関係を築けなかったけれど、今のあなたとなら唯一無二の間柄になれる」
だから人生は面白く、また切ないものになっていくのです。



今のところ先輩にパートナーはいませんが、もし誰かと愛し合い結婚したとしたら。
私はきっと大泣きして幸せを願うのでしょう。だって今、誰かの隣で幸せそうに笑う先輩を想像するだけでそう思うのだから。
そして改めて、旦那の顔を見て決意するのです。
「私が旦那を幸せにしよう、幸せにしてもらおう」
私は私で幸せになるための決断をしたのだから。

[関連ジャンル] 完全創作  [作成日] 2018-09-10 01:43:51

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