おはようございます。
1月も半分過ぎて、ようやくあれやこれや
通常モードになってきた、奥貫です。
今日は、山口くんのお話について。
…日向を書いてる段階で、
もう烏野の残りは山口・影山の二人、
だと思ってました。
だからどっちを先に書こうかな?
ということがずっと頭の片隅にあって。
どちらも(日向も、だけど 笑) 私にとって
色恋から遠いイメージだったから
まず、結婚とかプロポーズはさておき
人柄の解釈から始めてみました。
山口君というと、おそらく、
あの東京合宿でツッキーに叫んだ
『プライド以外に何がいるんだ!』を
真っ先に思い浮かべる方が多いのでは。
少なくとも、私にとっては、
あれが山口くんの一番の印象でした。
だけど。
あの印象が強すぎて、
あれを山口君の"芯"にしてしまうと
多分、大人に成長した姿は、書けない。
だってあの山口君は、
彼の持っている"本質"だから、
ずーっと、変わらない。
今までの原作の山口君で、
彼自身の目線で考えたときに
忘れられないシーンはどこだ?
彼の性格に影響を与えるほどの
出来事はどれだ?
…で、選んだシーンが二つ。
逃げのサーブをした山口君を
怒りにきた烏養さんから、
縁下君がかばってくれた場面。
失敗しても失敗しても
大事な場面でピンサーとして
コートに送り込んでもらって、
そして青城戦、
本気のジャンフロが決まった場面。
この二つの場面を
大人になった彼の成長として
アレンジすることに決めました。
テーマは"大事なもの"です。
最初のページに
“あの人"にも
心からの拍手をしてもらいたい。
…と書いてるのですが、
この段階では、実は烏養さんのことなど
チラリとも考えていなかった(笑)
チームの高嶺の花に恋して、
東峰さんに手伝ってもらいながら
数々のライバルと対峙し、
やっと思いが実るのに、今度は彼女の
お父さんに認めてもらうのにまた苦労…
でも俺は諦めないよ、
だってそれが山口 忠だから!
…という話にするつもりだったんです。
だから"あの人"は
"おしのけてきたライバルたち"や
"彼女の父"の予定でした。
でも、
どうも、インパクトが足りなくて。
悪くないけど、スパークもしない。
山口君が、一番、恋のライバルとして
敵にしたくない人…まだ結婚してない人…
誰だろ?誰だろ?
ここにいて不自然じゃない人…
あぁ。
島田さんか、烏養さん、だな。
で、最初の構想に繋がるわけです。
怒るときも戦うときも、誰にでも
いつも平等に接してくれた烏養さん。
あのとき、
縁下君が山口君をかばってくれたように
今度は烏養さんを、山口君が
彼女の父からかばう。
どんなに失敗しても、いざという時、
信じてコートに送り出してくれた烏養さんの
新しい一歩を、今度は山口君が送り出す。
どちらも、たった一回。
決めねばならぬ場面でのサーブを
任され続けてきたピンサーだからこその
人生の大事な場面で、
山口君から烏養さんへ、恩返しを。
それが、この物語の山場だな。
ここまで決まったら、
あとはスルスルスル…と繋がり、
二人が結婚報告で坂ノ下商店に行った後。
もう、次の場面で結婚式にいく流れでした。
ところが、
なんか、足りない。何が足りない?
ただの、いい人になってる。
あ、大事なものを忘れてた。
…山口君をいつも突き動かしていた
"渇き"を書いてなかったからだ。
そこで、急遽、場面追加。
彼の成長だけでなく、"本質"である
"先行く人を、納得いくまで追いかけたい!"
という"渇き"を満たす場面として
彼女への?烏養さんへの?
嫉妬という名の"渇き"を追加して…
あぁ、これでやっと
"山口 忠"のパーツが
全部揃った!
…と、スッキリしたのを覚えてます。
結婚式の場面、山口君の挨拶が終わり
烏養さんが立ち上がるところからは
嵐の♪愛を叫べ♪をかけながら
読んでいただくと、より山口らしさ、
ハッピーエンドの雰囲気を
お楽しみ頂けるかと♥
…うーん。
なんだかすごくわかりづらい裏話ですね。
でもホントに、こうやって
グズグズ組み立ててたんです。
言い訳がましいけど(笑)
ノーマークのキャラを書くときって
ほんと、悩むけど、向き合った分だけ
書き終わった頃には好きになる♥
まっつんも、縁下君も、山口も。
…そして、この流れの関係上、
絶対、近々
幸せにしてあげねばならなくなった(笑)
烏養さんも、
そしてまさか書くとは思わなかった
武ちゃんも(笑)
ノーマークキャラとの旅路は、
こうしてまだまだ続くのでした。
…今朝は、髪が、はねてる。
クロ並み。女なのに(涙)
奥貫アキラ
日記へのコメント
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