第6章 混乱
どうしたらいいんだ…。
部屋に戻った俺は、1人で頭を抱えている。
俺が、妹にかまってあげられなかったのがいけないのだろうか。そばにいてあげられなかったのがいけないんだろうか。
俺の頭の中は、もう勉強どころ
じゃない。山本と妹のことでいっぱいだった。
そこに、妹が来た。
コンコン。
「お兄ちゃん!私だけど。
入ってもいい?」
………。
「?入るよー。」
キー。
「入ってくんな!」
気がついたらそんな言葉を発していた。
「え?なんで?お兄ちゃん、私のこと嫌いになった?」
妹はそう言って部屋を出て行った。
チラッと横目で見た妹の顔が目に焼き付いて離れない。
今にも泣き出しそうな目…。
そんな顔にまで欲情している自分がいる。
クソッ…。
自分が嫌になって仕方がない。