第44章 ＊沢山のありがとう【黄瀬涼太】＊

「言っちゃった…！」って顔をするっちとキスをして……いよいよ事が動き始める。


速く動く心臓と気分の高揚のせいでオレの呼吸が早くも乱れてきた。


暴走しかける自分を抑えつつ舌を絡め合って、鬱陶しいワイシャツを脱ぎ捨てると……

っちはオレから視線を逸らしちゃう。



「横向いてると耳が丸見えなんスよね……」

「ふぁ…っ、息がかかるっ……」

「ここまで真っ赤っスよ…？全く……どんだけ照れ屋なんスかねーっちは……んっ……」

「っ！耳はっ……ダ、ダメ…っ」

「どうして…？弱いんスか…？」

「ダメなの…っ、身体が直ぐ熱くなっちゃうから……」

「いいじゃないっスか、熱くなっても……。ね…？」

「ふぁっ……はぁ…っ、涼太っ……」

「可愛い……」



確かに耳は弱いようだ。

オレが舌を這わせると大きく息を吐いて艶のある声を沢山出してくれる。


目はトロンと重くなってて……とてつもなくそそる表情をしているっち。

オレに湧き上がってくるこの愛しいと思う気持ち、どう抑えればいいのか教えてほしい。



「身体……触っていいっスか…？」

「あ……う、うん……」

「大丈夫…？」

「うん……」

「じゃあボタン取るっスよ……」