第5章 幸せって?
セリシアSIDE
「・・・ってわけ。」
「ふーん・・・。キユノ王国の再建か・・・。」
翌日、政務の仕事の前にジャーファルに頼んで少しだけ時間をもらい、デアルに昨日ウィリランデの王子と話したことを話に来た。
「そ。・・・で、なんで昨日部屋にいなかったの?」
昨日も夕食後に部屋に行ったんだけど、いなかったんだよね。
「え?別に大した理由はないけど。」
うわ、地味に気になる言い方。
でもたぶん聞いても教えてくれないだろうなあ・・・。
「・・・あっそ。で?シロナはあれからでてきたの?」
「いいや、全く。不気味なぐらい出てこないんだよな。」
巫女の力、リ・ボーン・ゲートを開いた時の膨大な魔力の補給源としてシロナの力を借りた。
その後も私を異次空間から引っ張り出すのに多大な魔力を使わせた。
あの日から一度もシロナを見てない。
・・・まあ、私の体内時計はあの日から3日しか経ってないけど。
「でもまあ、気は中にあるのがわかるし、大丈夫だとは思うぞ。」
「そっか。」
死んでないならいいや。
・・・妖精が死ぬのかどうかは知らないけども。