第48章 守りたい、
「……リヴァイ、怒ってる?」
「んな訳あるか。
何で俺がお前に怒らなきゃなんねぇんだよ……」
呆れた口調で返答すると、
安堵したかのような凛の吐息が
再び肩を僅かに温めた。
「……凛。
これからは一人で色々抱え込んで、
自分だけで解決する方法ばかり考えんな。
お前の悩みは、俺も一緒に悩んでやる。」
「……今月中に
リヴァイは元の世界に戻るのに?」
「お前が俺たちに付いて来れば
出来るだろうが。」
弱々しい声で発せられた問いに即答する。
俺たちのいた世界に付いて来たとして
こいつが本当に幸せになれるのか、
それについていくら考えても
ここに居る限り、確かな答えは出ない。
だが、そんなことを考えるより、
凛が一番笑顔でいられる方法を
考えた方が、手っ取り早いと思った。