第46章 ●嫉妬故の強引さ
「ご、ごめん。ボーッとしてた……」
「ボーっとしてた?
まだ君にそんな余裕があったのか。」
エルヴィンは顔を綻ばすと、
凛の頬に優しくキスをする。
「……余裕はない、です。
でも、二人と出会ってから、
性欲に全く歯止めが利かなくて怖いな……
って考えてた……」
凛が思っていたことを正直に答えると
エルヴィンは小さく吹き出した。
「そうか。
俺たちの性欲が
君にも移ったのかも知れないな。」
「え?!エルヴィンもそう思うの?」
「……なんだ。
君はそんな風に思っていたのか?」
問いかけたにも関わらず、問い返され
そこでようやく、
エルヴィンが冗談として
言っていたということに気付く。