第41章 作戦と不足を補う方法
その言葉の中には、
私のことをすごくよく見てくれていて、
分かろうとしてくれていた事実が
改めて感じられた。
出会った時から、私が色んなことから
逃げていたことも強がっていたことも、
全部分かった上で、
今まで見守っていてくれたんだと思うと
申し訳ない気持ちと
ありがたい気持ちが交錯する。
エルヴィンの胸の中で、
声を押し殺したまま涙を零す。
エルヴィンは私が泣いていることに
気付いているようだけど、
特に何も言葉を発することはなく、
ただずっと背中を摩り続けてくれた。