第41章 作戦と不足を補う方法

「君はもっと人間を見るべきだよ。
頼ってもいいと思える人だって、
頼られたくなる人だって、
この世にはたくさんいるはずだ。
最初から諦めた状態で人と接するな。」

歯に衣着せぬ、厳しい発言内容とは対照的に、
私の頭を撫でる手も、声色も穏やかで、
自分の為を想って言ってくれていることが、
痛いほど伝わる。



「……少なくとも俺とリヴァイは、
君を頼りにしているし、
君に頼られたいと思ってる。
君は俺たちに対して、
そうは思ってくれないのか？」

エルヴィンに撫でられている部分が
じんわりと暖かくなり、
また込み上げて来そうになるものを
堪える様に、ゆっくり首を横に振った。