第19章 ●初体験
「……エルヴィン。
いや、ちょっとこれ、ムリじゃない?」
「ん?」
何の話だ?と言わんばかりの
エルヴィンの声を聞き流し、
「……大きすぎます。
……これ、今まで本当に入ったの?」
と、単刀直入に言い放った。
エルヴィンは小さく吹き出し、
肩を震わせて笑い始める。
「え、笑いごとじゃないよ?
私は至って真面目に聞いてるんだよ?」
初めて見る、エルヴィンの
大笑いに近い笑い方に釣られて
笑いそうになるが、
なんとか堪えて問いかけた。
「……大丈夫だ。意外と入る。」
笑い声に埋まりそうな声で、
エルヴィンはやっとそう言うと、
小さく深呼吸をする。