第9章 episode 9【ユーリ】〜信頼〜
バスルームから戻ってきたルリーは、未だ上気する顔を手で覆った。
(ジルは、ただ私の体調を心配してくれたんだよね…)
少し前の事を思い出す……
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「だいぶ温まりましたね」
ジルは微笑えみを浮かべながら、そう耳元で囁いた後バスルームの扉へと手を掛けながら、
「今メイドを呼んできますので、今日はお疲れでしょうから、そのままお休み下さい」
そう告げると、足早に立ち去っていった。
(あんなジル、初めてみた…まるでジルでは無い別人の様だった……)