第2章 運命が変わる
「……………い、………おい……起きろ……。」
んん………誰………?まだ眠いよ…。
「おい、テメー誰だよ。俺様の部屋でなにしてんだよ?」
私はその声で目を覚ました。そして違和感に気がついた。
いつもならあるはずの自分の机がない。
周りを見渡してみる。
やっと気付いた……ここは私の部屋ではない。
「ここ、どこ!?」
「ここは、俺様の部屋だ。あと、テメー誰だよ?」
声の主の方を見て私は目を見開いた。
ア、アヤト……?
え!?なんでアヤトがここに……!?
というかここ、ゲームしてた時に見た部屋にそっくり…?
状況を整理して考えた結果。
まさか、まさか、私……トリップしちゃったの……!?
信じられないけど今、この状況の中ならその考え以外思いつかない……!
「おい!人のこと無視してんじゃねーよ!」
あ、マズイ……。現にここにいるのがアヤトだとしたら私はとんでもないことをしてしまった、、、。
コンコンっ
「アヤト、もう他の全員揃っていますよ!いないのは貴方だけです。早く下に降りてきなさい!」
この声、多分…レイジさん……?
「うるせーな!このシチサンメガネ!ンなもんこれ見てから言えよ!」
ガチャ
扉が開き予想通りの人がいた……?
「レ……レイジ、さん?」
レイジさんの眉が僅かに動いた。
「貴方、今何と仰いましたか?」
あ………!やってしまった…!!
レイジさんの目が一気に疑わしい物を見る目に変わる。
「オメー、今レイジって言ったよな……?」
アヤトの目が冷たい眼差しに変わった。
沈黙。
その空気を打ち破ったのはレイジさんだった。
「まあいいです。貴方も一緒についてきなさい。貴方にはいろいろ聞きたいことがありますからね。」
私には拒否権がない。着いて行くしかないのだ。
「はい……。」
これから、私どうなっちゃうの…?