第4章 ~監禁生活~
政宗は、小十郎の悲痛な叫びに、息を呑んだ。
自分の知る小十郎は、冷静で、冗談が通じ無い程の堅物で、己が路を外れるモノならば、必ず引き止める。
そんな、男だった。
(・・・オレの・・・オレのせいで、小十郎を此所まで追い詰めっちまったのか・・・?)
打が、今目の前に居るのは、己の感情を剥き出しにした一人の男
「・・・なぁ・・・今な俺は、嫌いか?」
竜の右目、片倉小十郎が居た。
「・・・見損なったか?」
然し、感情を剥き出しにしたにも関わらず
「・・・教えてくれ・・・政宗・・・」
其の表情は、哀しみに歪んで居た。
(・・・もしかして、小十郎・・・オレに拒絶されるのを、怖れてるのか・・・?)
まるで、己の存在自体を、否定されるのを怖れてるかの様に脅えていた。