第12章 12
~放課後~
「瑞希っ!帰りも送っ「俺が送る。今日チャリだから」・・・。」
『あ、うん…』
翔は悠斗の言葉を遮り瑞希のカバンを持ってすたすたと歩いていった。
『ま、待って!翔くん!』
足を庇いながら歩いていた瑞希は自然に翔から遅れていた。
「あ…悪い」
『やっぱり翔くん変だよ!悠斗くんの何かあった?
それともケンカしてるの?』
「別にしてねーよ…」
『だったらなんで?』
「さぁなんでだろーな」
『え・・・・?』
「俺にもよくわかんねんだよ。
なんか悠斗にイラついてて・・・
なんかダメだな・・・俺・・。」
『翔くん…』
瑞希には今の翔にかける言葉が見つからなかった。
「瑞希っ!」
後ろから声がし振り向くと奈央が追いかけてきた。
『奈央っ!どうしてここに?』
「ちょっと心配になってね。
それより良かったじゃん、仲直りできたみたいで!」
2人は瑞希の部屋に移動し話を続ける。
『仲直りしたのかな?
あたしにも何がどうなったか分からないんだよね』
「あたし的には時間が解決してくれると思うけどなぁ」
結局2人考えてみたがちゃんとした答えは出てこなかった。
『ねぇ奈央?』
「なに?」
『今度の金曜日お泊まり会しようよ!』
「いいね!じゃあ金曜日は直接瑞希の家に行こっかな!」
『全然いいよ♪』
こうして2人は外が暗くなるまで話していた。