• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第16章 雄英文化祭編


赤ん坊は、まるで会いたかった人を見つけたかのように、ぱぁっと表情を明るくした。

小さな手が、爆豪へ向かって伸びる。

「……っ」

その場の空気が、ほんの一瞬止まった。


爆豪は伸ばされた手を見下ろし、どう反応すればいいのか分からないように固まっている。

その様子を見ていたエリが、ぱっと顔を輝かせた。

「ねえねえ!この子たち、爆豪お兄ちゃんにそっくりだよね!」

「エリちゃんもそう思う?」

おもちが微笑みながら尋ねると、エリは勢いよく頷いた。

「うん!三人ともそっくり!お顔も、おめめも!」

「だよな!?俺だけじゃないよな!?」

上鳴が、ようやく同意してくれる味方を得たとばかりに声を上げる。

「おい、勝手に盛り上がってんじゃねぇ!」

爆豪が吠えるものの、三人の子どもたちから視線を逸らすことはできなかった。

なぜ、こんなにも自分に似ているのか。
そして、なぜこの赤ん坊は、まるで自分を知っているかのように手を伸ばしてくるのか。


疑問ばかりが浮かぶ。
一方、おもちもまた、子どもたちを見つめながら小さな違和感を覚えていた。


三人の男の子が爆豪を見つめる眼差し。
驚きと、安堵と、それから――どうしようもなく懐かしいものを見つけたような表情。

ただ初対面の相手に向ける視線とは、どこか違っていた。
けれど、彼女がその理由を考えるより先に、長男らしい少年が慌てて顔を伏せた。

「……っ」

何かを言いかけたように見えたが、結局、唇をきゅっと結ぶ。

その小さな変化に気づいたおもちは、そっと彼の顔を覗き込んだ。

「どうしたの?疲れちゃった?」

「……ううん。大丈夫」

少年は首を横に振った。

その声は、先ほど不審な男子生徒たちに立ち向かったときよりも、ずっと小さかった。

「そっか。無理しないでね」

おもちはそれ以上追及せず、彼の頭を優しく撫でた。
少年は一瞬だけ目を見開き、それから、何かを堪えるように俯いた。

その様子を見ていた双子の一人が、ふいに廊下の端へと顔を向けた。

「あっ……!」

小さな声が上がる。
/ 868ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp