第28章 天使達の自己紹介
『えっと、じゃあ自己紹介してもらえるかな?』
俺は天使と悪魔に優しく言った。
『はい、それじゃあ自己紹介させていただきます。』
天使は俺の問いに応えて笑顔で自己紹介をした。
『私はヘルマン様の天使です。名前はヘルと言います。ヘルマン様からとりました。ほら、アーダルも早く自己紹介をして!』
ヘルは自己紹介が終わると俺の頭に乗っている悪魔を引っ張って俺の目の前に来させた。
『ほら、早く!』
『わかってるよ、俺はアーダルベルトの悪魔だ。名前はアーダル。ヘルと同じようにアーダルベルトからとった』
アーダルはそう言うとアーダルベルトの肩に飛んで行った。
俺はヘルに質問をした。
『なぁ、ヘル。お前とアーダルはずいぶん仲がいいみたいだな。なんでだ?』
俺がヘルに言うとヘルは爽やかな笑顔を見せながら言った。
『私とアーダルはヘルマン様とアーダルベルト様が産まれた時から対面をしていました。なのでもう親友と言えるほどの仲なんですよ。おかしいですね、悪魔と天使が親友だなんて。』
『まあな、それにお前も悪魔じゃないんだな』
『私が悪魔になるか天使になるかはヘルマン様が産まれた時の性格から決まっていました。軍隊に入っても優しい心のヘルマン様だから私は天使なのです。』
だから処刑者と言われているアーダルベルトは悪魔なのか。
『ヘルマン、お前の天使可愛いな。』
アーダルベルトがヘルに向かって言った。アーダルベルトの言葉にヘルは照れながら言った。
『私とヘルマン様は同じくらいの容姿と服装なので、私が可愛いと言うことはヘルマン様が可愛いと言う意味ですよ。』
『もちろん、ヘルマンも可愛いさ。』
『ッ⁈バ、バカ!』