第2章 溶け合う夜
「……ねえ、さん。今日は、帰さないよ」
寮の部屋の鍵が閉まる音。
それが、甘い監禁の始まりだった。
出久くんの腕に引き寄せられ、ベッドに沈み込んだ瞬間、彼の体温がダイレクトに伝わってくる。
「出久、くん……そんなに強く抱きしめたら、苦しいよ……」
「ごめん。でも、離したくないんだ。今日一日、ずっと君のことだけ考えてた。
かっちゃんと話してた時の君の顔、笑い声……全部僕が上書きしなきゃ、気が済まないんだ」
彼の緑の瞳が、至近距離で潤んでいる。
独占欲と、嫌われたくないという不安。その混ざり合った熱に、あたしの心は一瞬で溶かされた。
「……いいよ。出久くんの好きにして……」
その言葉が合図だった。
彼の震える唇が、あたしの唇を塞ぐ。
深く、深く。
舌が絡み合い、互いの唾液が熱を帯びて混ざり合う。
「ん、っ……ふ……ぁ、あ……っ」
呼吸を奪われ、脳が真っ白になるほどの長い口づけ。
彼の手が震えながらも、あたしの服を丁寧に、けれど逸るように脱がせていく。
露わになった肌に、彼の熱い掌が触れる。
「綺麗だ……。さんの全部、僕だけのものだよね……?」
「そうだよ、出久くん……あたしの全部、あなたのもの」
彼が、あたしの首筋から鎖骨にかけて、花びらを散らすように優しく、けれどしっかりと吸い付いて痕を刻んでいく。
「あ、っ……そこ、っ……ひゃん!」
敏感なところを突かれるたびに、あたしの背中が弓なりに跳ねる。
*