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淫夢売ります

第32章   人魚姫


「おかえりなさいませ。真人様」

城のエントランスで、澪がかしずく。透けるような青い色の不思議な布で作られた服が、窓から差し込む青い月明かりにキラキラときらめいている。

澪が立ち上がり、手を差し伸べる。僕はその手を取り、澪に導かれて、閨に進む・・・。いつもの夢の光景だ。

澪は手に燭台を持っており、燭台のろうそくの炎が僕らの影を城の廊下に映す。影は蝋燭の炎のゆらめきに応じて妖しくチラチラと揺れる。

「真人様・・・今夜、城に侵入したものがおります。オウミが捕らえておりますが、ご覧になりますか?」

侵入者?そんな言葉を聞くのはこの城に来るようになって初めてだった。
そして、この夢で澪以外の者の名を聞くのも初めてだ。

「オウミ・・・?」
「はい、『あおいうみ』と書いて、オウミ」

『青海』と書くのか・・・。

「オウミはたまに城に降りてくる輩に罰を与える役のものです。」
澪が立ち止まり、僕の耳元に顔を近づけてくる。ふわりとした女の匂いにくらくらする。

「罰です・・・もう、地上に戻れなくなるほどの、快楽の・・・罰を・・・」

快楽の罰・・・、その言葉を聞いて、僕はゴクリと喉を鳴らす。
ご覧になりたいですか?
そう言われたので、興味を持った僕は、コクリと頷いてしまった。
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