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淫夢売ります

第28章   終わらない宴


☆☆☆
ほう、と私はため息をつく。

毎晩、毎晩、なんて、濃厚な・・・。

「随分、機嫌が良いな。ユメノ」
モルフェの奥から私の作ったサンドイッチを咥えながら、カグラが顔を出す。立って食べるな。座って食べろ。

「宿直なんでしょ?食べたらさっさと病院戻りなよ」
人が気分いいときに限って話しかけてくるな、こいつは。

「ユメノが来いって言ったんじゃないか」
文句言いながら引っ込んでいく。だって、呼ばないとあなた御飯食べないでしょうに。

まあいいわ。このカード、予想以上の収穫。
二枚のカード、男性が右、女性の左の「嗜虐」と男性が左、女性が右の「被虐」、そのペアカードを広げる。

おんなじ会社の人だったのね。
運命を感じるわ。

女性の方、木崎さんはずっと自分の嗜虐願望を抑えられていた。それがあっという間に開花した。男性の方、里原くんは、自分が上位に立つことに疲れていた。

噛み合って、同じ夢の中で被虐と嗜虐の狂宴が繰り広げられていたってわけね。
とても濃厚な夢・・・、濃厚な欲望。

どうやらあの二人は現実世界でも付き合い始めたみたいだ。やっぱり夜の生活は木崎さんが里原くんを蹂躙するようなセックスをしているのかしら?
そして、そのまま眠って、夢の中でもセックスの続き・・・。

愛の形は人それぞれね。

甘くて、濃厚で、それでいて、痺れるような味わいの夢。

しばらく、私が飢えることはなさそうよ。

ユメノの眼、ウィジャの眼がぬらりと黒く輝いた。
モルフェの夜が静かに更けていく。
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