第65章 奇想天外(きそうてんがい)
「私、ずっと自分ひとりでなんとかしなきゃって思ってました。みゆきもいて、私が頑張らなきゃって・・・。もともと、人に頼るの、すごい苦手・・・だったんです
でも、こうしてみると、ひとりでって、もう限界だったんだなって。本当はめげちゃいそうだったんだって、今更気づきました。
だから、浦原さんに助けてもらって、すごく嬉しくて・・・」
俯いた目からまた涙がぽろぽろとこぼれていた。
なんだか、清美さんの気持ちはわかる気がする。私もそう思っていた。騙されたのだってクビになったのだって、人から言わせれば『自己責任でしょ』とか言われそうで、弱音すら吐けなかった。実家の親にも心配かけたくなくて言えなかった。
「今日、よかったら泊まっていってよ。大変な時は、ちょっとくらい人に頼っていいと思うんだよね・・・。」
私が言うと、清美さんは俯いたまま小さく頷いてくれた。