【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】
第14章 The Geometry of
「クロッ、待って!」
状況が追いつかないまま、黒尾の手が仁美の背中に伸びた。
グッと黒尾が体を抱き寄せて、そのまま唇を奪われる。
研磨は黙ってその2人の状態を見下ろすと、徐に黒尾が買ってきたコンビニの袋に手を伸ばした。
その中にゴムの箱を見つけると、中から1つ抜き取った。
スリッと研磨の手が仁美の太ももをなぞった。
「ねぇ…待って!こんなのおかしいから!!」
慌てて黒尾の胸元を押し返して、仁美は再び挿入しようとしている研磨を見て言った。
「…もうずっとおかしくて壊れていたよ…。」
そう言った研磨の表情は、仁美が見たこともないほど暗い影を帯びていた。
つい数時間前まで、3人で笑いながら話していたのだ。
その時間に仁美は仲が良かった3人を思い出せた。
なのに今部屋の中に充満している異様な空気は、3年前の最後の黒尾を思い出させた。
「うっ!ああッ…っ!」
研磨のモノが再び入ってきて律動を始た。