第12章 ・克己(注…R18)
「……貴方、強いのね。でも、貴方の『体』が言ってる。強くなる為に、色んな事を我慢して来たって……」
禁欲生活を自分に強いている訳ではない。
だが淫魔である彼女に取って、それは『我慢』なのだろう。
ゾロは思わず苦笑する。
「……我慢なんてしてねえよ……剣士として、当たり前の事をしてるだけだ……」
リリムは男の逞しい胸筋に唇を押し当ててから、彼の顔を見上げる。
ゾロはギラ付いた瞳で、彼女を射抜く様に見詰めていた。
「……厄介だな、お前は……嫌じゃねえけどよ……」
低く掠れたその声は、獣の唸りに似ていた。
「……じゃあ、あなたの中にある『強さ』と『渇き』……どれだけ飢えているのか……私に全部、見せて……」
囁くリリムの右手がゾロの腰に伸び……指先で、そっと撫で上げる。
それは何時の間にか熱を帯び、大きく硬くなっていた。
彼女が愛撫する度、全身に甘い電流が走り、脳が痺れ、視界が白くなり掛ける。
それは嘗て経験したどんな難敵よりも、ゾロの自制心を激しく削り取って行った。
彼はリリムの後頭部に手を添え、額が触れ合う距離で囁いた。
「……こんな風に求められちまったら、流石におれだって……」
男の本能を刺激する、甘い匂い。
理性と自制心が、ミシミシと音を立てて軋む。
だが彼は、決して溺れてはいなかった。
押し寄せる快楽を、彼は正面から受け止めるべき『試練』として、そして『一晩の約束』を果たす為……一歩も引かずに受け止めていた。
ゾロはゆっくりと、自分からその甘い深淵へと踏み込んで行く。
それはリリムの『孤独な熱』を、己の強靭な『魂』で包み込む為の、危険な進軍……。
……ゾロは何時の間にか、ベッドに仰向けになっていた。
何時もの様に頭の後ろで手を組み、リリムに身を任せている。
彼女はその柔らかな手で、男を優しく撫で続けていた。
熱く大きな先端からトロリと流れ出る、透明な体液……それを指先に絡め、男に快楽を与えて行く。
妖しい水音が、小さく耳元に届く。
その逞しい肉体を震わせ反応する度、彼は更に硬さを増して行った。
リリムは彼の胸元で、甘く囁く。
「貴方の……やっぱり凄く大きい。上反ってて、凄く硬くて太くて……十七、八センチ位はある……本当に素敵……」
「……ったく……大きさ迄、判んのかよ……」
