第9章 雄英体育祭
物「2位か。ちょっと出来すぎかも。まぁキープに専念だ」
切「待て!待てって!」
物「はぁ…しつこいなぁ…その粘着質はヒーロー以前に人として…」
物間が後ろを振り向いた。
「随分と舐められたものだよ」
すると爆豪が鉢巻を奪いに飛んだ。
物「あっ…!!円場!ガード!」
円場は空気を凝固してバリアを張った。
爆「てっ…!」
円「しゃあっ!」
物間たちは再び逃げようとした。
しかしそれは許されなかった。
「見てた割には…全然理解できてないね」
はバリアをすぐに分解した。
「空気の凝固…つまり空気の分子の配置を離れさせれば…そんなのは無意味。分子構造の分解。それは私の得意中の得意のことだよ」
バリアが目の前になくなった爆豪は物間の鉢巻を2本、奪い返した。
爆「うぁぁぁぁっ!」
物「取られたっ…!2本!」
爆豪は落ちそうになったものの、瀬呂が再びテープで戻した。
マ「爆豪チーム!2本奪取で3位にぃぃぃ!この終盤で順位が変わりゆくぅぅ!若気の至りだぁぁあ!」
物(くそっ…しかしこの一本を死守すればもう確実に…)
切「でもこれで通過は確実…」
爆・「まだだ!」よ!」
瀬「はぁ!?」
「私たちが目指すのは通過じゃない!」
爆「完膚なきまでの1位なんだよ!取るのは!!」
相(物間…B組の作戦は確かに合理的でいい。ただ1つ惜しむらくは…)
爆「さっきの俺単騎じゃ踏ん張りが利かねぇ!行け!俺らのポイントも取り返して…」
「1,000万も取りに行く!」
爆「いいとこ取ってくんじゃねぇ!」
切島と瀬呂はニヤリと笑った。
切「ううっ」
瀬「ふっ…ったく…」
「瀬呂くん!テープ!」
瀬「おう!」
瀬呂は前方にテープを出したが、物間はうまく避けた。
物「うっ…!外れだ!」
は地面を分解し、液状化し始めた。
(やりすぎないよう…表面だけ…)
オ(爆豪少年…君は言われずとも非常によく分かっているんだろう…常にトップを狙う者と…そうでない者。繋原少女も意識はしていないんだろうが…資質は爆豪少年と並ぶ)
相(その執念の差を考慮していなかったことだな)