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空を見上げた。

第8章 6。



先輩は、今日私と再会するまでずっと真実を知りながら、あの人のそばにいてそのことを隠し続けてくれた。私は、先輩がその事実を背負わなくてもいいと思い、その気持ちを伝えていた。

それでも、先輩はこれまで私のために行動してくれていた。私が兵士を辞めて姿を消してから7年が経過した。その間に、あの人に簡単にすべてを打ち明けることもできたはずだ。

しかし、ハンジ先輩と同様に事情を知るもう一人の人物であるエルヴィン分隊長も、これまで、現在、そして今後もそのことを黙って隠し続けてくれている。

あの人は二人のことを心から信頼している。しかし、その二人からこれまで隠し事をされていたと知ったとき、あの人の心が壊れてしまうのではないかと恐れている。

「…ごめっ…ごめんなさっ…ぃ…リヴァイさん、リヴ…ルアもシイナも…ハンジ先輩たちも…ごめんなさ―」

「謝るくらいなら、最初から行動に移すな」と自分に言い聞かせたい。今から行動に移しても遅くはない。むしろ、これ以上時間をかけると事態が悪化するだけだ。

それにもかかわらず、私は自分のことばかり考えていえる。あの人やエルヴィン分隊長、ハンジ先輩、シイナ、リヴたちに申し訳ない気持ちでいっぱいなのに、ただ自分が傷つくことが怖くて、人に押し付けて逃げている。

「お母さん!ごめんなさい!違うの、責めたかったわけじゃないの。ただ心配で…今まで隠れて怯えながら生活していたようなものなのに…このままじゃ誰も幸せになれないじゃん…私はどんな形でもお母さんとリヴたちと4人でいることが心から幸せだよ?だから、お母さんにももっと幸せになってほしいと思っているだけなの。ごめんなさい。私のことは気にしなくていいの、何度も言うけど、全部理解した上で一緒にいるし、この先もずっと一緒にいる。一人には絶対にしないから、安心して?」

シイナは私の話を聞き、泣き続ける私の元へ焦った様子で勢いよく椅子から立ち上がり、近寄ってきて強く抱きしめてくれた。そして、優しく背中を撫でてくれる。これまでシイナと出会い、共に暮らすようになるまで、私は一人ですべてを抱え込んで耐えてきた。

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