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ツンデレ王子と腹黒王子

第13章 特別編【結婚式にて】


「嫌だ!」

「そう言われましても…お客様の旦那様からのご指名なので…」

「だ、旦那様って…と、とにかく俺は着ませんから!」

「そんなこと言わずに、似合うと思いますよ、ウェディングドレス」

「男が似合ってどうするんですか!」

「ほらほら、式までもう時間ありませんから、さっさと着ましょう」

「え、ちょ、離してくださ…………うわぁぁぁ!」






『新婦(?)様のご入場です』

「おー」「タカヤさん可愛い!」「似合ってるぞー!」

「あいつ、人呼ばないって言ってたじゃないか……くそ、スカート歩きにくいってぅわっ!」

「危ない!」

「っと…まったく、どんくさいなぁ貴夜は」

「隼人…!」

「ヒュー!」「いいぞいいぞ!」

「っ…………悪い、もういいから離れろ…って、ちょ、お前何すんだよ!」

「何って、危ないからお姫様抱っこ」

「いらねぇよそんなの!いいから早く降ろせ!」

「照れなくてもいいのに」

「照れてねぇよ!早く降ろせって」

「顔真っ赤だよ貴夜。ははっ可愛い…」

「ちょ、はや…………んっ」

「キャー!ハヤトさんかっこいい!」「もっとやれもっと!」

「ふ…ぁ……んぅ…………ぷはっ、お前は人前でよくこんなこと出来るな!」

「だってここはカナダだぜ?堂々としてないでどうするんだ。こそこそするのは俺好きじゃないし」

「俺は嫌だ、恥ずかしいし…」

「慣れれば大丈夫だ」

「こんなのに慣れてたまるか!」

「まぁまぁ、落ち着けって。…似合ってるぞ、ウェディングドレス、可愛い。凄く、綺麗だ」

「っ……煩い、バカ」
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