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凜恋心【最遊記】

第51章 悟空の求めるもの


そう話していたのだ。
それから宿に戻ってもやはり部屋から出てきている様子は無かった。そっと八戒がノブに手を置いても鍵はかかったまま。

「ダメですね…やはりまだ鍵かかってます。」
「夕飯も食わねえで大丈夫なのかな…三蔵と雅…」
「恐らく、行為の真っ最中には空腹なんて感じないんだと思いますよ?」
「…そうなの?!」
「お互いの存在しか見えないでしょうし…」
「そっか……でも…」
「でも?」
「俺今雅にあったら…それこそ見れねえかも知れない…」
「どうして?」
「だって……三蔵とエロい事した後って事だろ?」
「まぁ、そうですね。言い方はともあれ…」
「…・・ーーあぁぁぁ!!やっぱ…触りてえ!!」
「…おい、大丈夫か?この猿……」
「発情期ってわけでも無さそうですが……」

それから一時間、二時間とした時だ。コンコンとノックの音がした。

「はい?」
「あ、悟浄、八戒いる?」
「おーい、八戒?雅呼んでんぞ?」
「入って貰ったらどうですか?」
「だとよ」
「ごめんね?夜遅くに。」
「いえ、それで?どうかしたんですか?」
「ちょっと前にお夕飯お誘いしてくれたのに……ごめんね?」
「いえ、大丈夫ですよ。それよりなにか食べなくて大丈夫ですか?」
「うん、今のところは……三蔵も起きてるし…」
「や、答えになってるか?」
「なってるよ?なにかおかしい?」
「いんや……」
「雅?」
「ん、何?」
「三蔵、起きてるって言いましたよね?」
「ん、コーヒー飲んでると思う…けど?」
「ちょっと話して来てもいいですか?」
「ん、大丈夫だと思うけど…」
「ほら、悟空、行きますよ?」
「え…!!今?!」
「ちょうどいいじゃないですか。今程気分も良い三蔵はいないと思いますけど?」
「……あ…あぁ…」

そういって雅と悟浄を残して八戒と悟空は三蔵の部屋に向かっていった。

「…ねえ?悟浄?」
「んー?」
「悟空…なにかしたの?」
「…まぁ、したんじゃなくて、これからしでかすんだろうな…」
「…んー、よく解んないけど……」
「それより雅?」
「なに?」
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