第51章 悟空の求めるもの
「なぁ、夕飯どうする?」
「三蔵にカードは返してないので行けますが……」
「三蔵と雅、行かねえのかな…」
「まぁーー、あれだ、悟空。たまには二人きりでもいいんじゃねえか?」
そう言いながらも一応…と八戒は三蔵の部屋の前に立った。
コンコン
思った通り返事は無い。そっとノブレバーに触れるも直ぐに鍵がかかってる事に気付いた。
「三蔵?雅?夕飯どうされますか?」
一応声をかけてみるもののその反応すら無い。
「……仕方ないですね…」
そう呟いてそれ以上深追いはせずに八戒は部屋の前から立ち去った。
「どうだった?」
「部屋に鍵もかけて……返事はありませんでした。」
「ま、仕方ねえな。三人で行くか…」
「うん……」
「なに、猿、寂しいのか?」
「…なんか……変な感じだ…」
「変…ですか?」
「三蔵と雅がいない飯ってのも……」
「まぁ、五人でって言うのが常でしたからね」
「ま、男と女ってことだな…」
そう言いながらも三人で夕飯に向かっていった。